味わい |
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香り |
ワイン名 | David Butterfield Beaune 1er Cru |
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生産地 | France > Bourgogne > Côte de Beaune |
生産者 | |
品種 | Pinot Noir (ピノ・ノワール) |
スタイル | Red Wine |
2021/07/11
(2005)
価格:7,000円 ~ 9,999円(ボトル / ショップ)
2005 デイヴィッド・バターフィールド ボーヌ・プルミエ・クリュ ルージュ コート・ド・ボーヌ ブルゴーニュ/フランス 土曜日のワイン。 梅雨の合間の夏日、外出から帰ってぐったりしたままの身体に喝を入れるため、少し熟成したブルゴーニュを飲むことにしました。 帰宅直後にいただいたのは缶チューハイでしたが、レアに焼き上げた牛肉には、やはり赤ワインが欲しくなります。 ネットで調べると、デイヴィッド・バターフィールドは2004年にネゴシアンを立ち上げ、初めてのリリースは翌2005年とありますから、このワインは彼のファースト・ヴィンテージになるのでしょうか? ボトルに目を移すと、どデカいアルファベットの「B」の文字が飛び込んできますが、これは“Beaune”、 “Beautiful”、 “Butterfield” の頭文字を表し、「ボーヌの美しさ」を追求する彼自身の情熱を象徴するデザインだそうです。 まずまずの品質の50mmの天然コルクを抜栓し、グラスに注ぎます。 外観はキレイな階調が出ている透明感のある明るいガーネット。 ややオレンジがかった色調で、飲み手を誘うような熟成感が出ています。 今回は、リーデルの古いブルゴーニュタイプと、ザルトのブルゴーニュを使っていますが、ザルトでは、ラルムがとてもキレイに等間隔で流れ落ちていきます。 ラズベリーや佐藤錦のような外向的な赤果実の香りと、プルーンを思わせる熟した黒果実の求心的な香りがちょうど均衡している状態で、つれあい曰く、「美味しそうな香りがぷんぷん溢れ出している」そうです。 リーデルでは、分解不能な熟成香が強く香り、丸く、とてもまとまりのある香りの全体像が描き出され、良く熟成したピノ・ノワールらしさが全開となります。 ザルトでは、土のような柔らかなミネラルが力強く主張し、何となくボーヌらしさを感じます。 口に含むと、とてもジューシーで熟れたピノ・ノワールの味わい。 落ち着いた果実の旨みと優しく全体を支える酸、柔らかく溶けこんで存在感を消しているタンニン、喉ごしを引き締めるミネラル感、余韻に残る意外なスパイシーさ…いつもの癖で、ついつい分析モードに入ってしまいましたが、「充分熟成して美味しい!」だけで、まったく過不足のない味わいです。 バターフィールドのワインといえば、ムルソーをはじめとする、しっかり樽の効いた白ワインを思い浮かべる方が多いと思いますが、このエレガントなボーヌの赤ワインもなかなかのもの。 初めてのヴィンテージで、まだ試行錯誤の段階にあった頃のワインのはずですが、たいへん完成度の高いキレイな仕上がりだと思います。 味わいに関してのグラス比較では、リーデルとザルトの間に、香りほど大きな違いは出ないような気がしますが、リーデルの方がより締まった味わいを楽しめ、私の好みです。 ワインが軽やかで外向きなベクトルを持った味わいのため、ザルトでは拡がり過ぎて散漫な印象になりがち? リーデルでは少し高めの温度(春の室温ぐらい・笑)で、ザルトは少し冷やし気味(真冬の室温ぐらい・笑笑)ぐらいでいただくのが良いと思いました。 比較してみて思うのは、グラスにはそれぞれ固有の「レンズの倍率」や「視野の広さ」のようなものがあって、同じワインをいただいていても、そのレンズを通して見える眺めが違うということ。 今回の比較では、ザルトの方が倍率が高く、より細かいディテールが区別でき、リーデルの方は視野が広く保て、全体像を把握するのに好適という印象です。
2016/02/13
(2008)
この前飲んでもう一度確認したかったので…