Coco Farm & Winery 農民ドライ 2008
ココ・ファーム・ワイナリー

3.00

1件

Coco Farm & Winery 農民ドライ 2008(ココ・ファーム・ワイナリー)
味わい
ボリューム軽い
重い
タンニン控えめ
強い
甘みドライ
甘い
酸味まろやか
シャープ
果実味スパイシー
フルーティ
香り

    基本情報

    ワイン名Coco Farm & Winery 農民ドライ 2008
    生産地Japan
    生産者
    品種Kerner (ケルナー), Müller Thurgau (ミュラー・トゥルガウ), Riesling Lion (リースリング・リオン), Bacchus (バッフース)
    スタイルWhite Wine

    口コミ1

    • 3.0

      2015/02/10

      (2008)

      2010年9月。自宅で仕事潰けだった一日の終わり、散策を楽しんでからお気に入りのカフェでぼんやりしようなんて思い、21時半頃に文庫本を携えて、自由が丘の街へ。 が、何故かことごとくフラれ、発想は「カフェ」よりも「ワインをグラスで1杯か2杯」に変わっていた。 食事は自宅で済ませていたし、アルコールを飲むつもりで出て来た訳じゃなかったので、カード類も入った長財布は持たず、小銭入れに二つ折りにした五千円札1枚と千円札が数枚。 そのクセ、初めての店がイイなんて思ったそんな夜のこと。 以下、当時の記。 ☆ 向かったのは、前々から気になっていた、この時代に敢えて昭和のテイストを意識して1年半前にオープンした居酒屋『ヒラクヤ』(『ヤマダ電機LABI』の脇)。 何度も前を通っていたし、いざ、足を運んでみたら休店日だったことも。 自由が丘完全密着フリーマガジン『Brocade』では頻繁に紹介されていたし、更新がマメな店主S氏のブログは携帯電話にブックマークして、時々読んでもいた。 何より、ワインのボトルが手頃な値段で充実し、それに似合ったフードも数多あるというのが気になっていた。 初めて、2階の入口へ続く階段を上がった。 『Brocade』の紹介写真で度々見ていた通りの店内の景観が拡がっていた。 コの字型のカウンター(12席)に、ベンチシートを含むテーブル席。 アンティークな家具が店中に設えられていた。 古めかしい内装だが、居心地が良いだろうな、とすぐに思った。 テーブル席はいっぱいだが、カウン夕一は空いていた。 『Brocade』掲載の写真でお顔は馴染んでいた店主S氏に案内されて、その一角へ。 女のコのスタッフがメニュ一を持って来ると、本日オススメのフード等を無駄なく伝えてくれた。 「生ビールを召し上がるのでしたら…」と勧められた、日本の珍しい銘柄のそれをロング・グラスで手始めに注文。 フードは勧められた中から、香ばしく焼いたバタ一味のフランスパン付きの豆腐のディップ、ブルーチーズのポテトサラダを注文。 美味しい生ビールを喉に流し込みながら、その二皿を味わうと、共にイケた。そして、ワインに相性がピッタリ。 私の腰掛けたカウンタ一席の背面に(メニュ一替わりの)ワイン・ボトルがズラリ。各々にはホワイト・マジックで価格が添えられている。 1,980円~5,000円台といったところ。 「居酒屋」でここまでのワインの品揃えは、ワインを看板にした専門店を除き、自由が丘では他にあるまい。 私が自宅飲みしたワインもあったが、目にしたことがないワインが多かった。眺めていて飽きない。 S氏が色々と解説してくれた。 好きな産地である南仏ラングドックのラベルが印象的なワインが気になったが、それはまたいつかにでもと思った。 この『ヒラクヤ』のワイン・メニュ一の中に前々から気になっていたのが、栃木県足利の蔵元「ココファーム&ワイナリー(CocoFarm&Winery)」のワインを何種類も扱っていることだった。 ココ・ファームについては前々から関心を寄せていた。 隣接する知的障がい者更生施設を運営する社会福祉法人が所有するワイナリ一で、50年代後半にその教師と生徒達が山林を開墾し、葡萄の木を植樹したのが始まり。 確か、米国から移り住んでいるワイン醸造家の指導の許、学園の生徒達も葡萄の摘み取り等ワイン造りに大きく関わっていると聞いた(ワイン専門誌でも何度か記事を目にしている)。 2000年の九州沖縄サミットの晩餐会で(日本には珍しい)シャンパン方式で造るこの蔵元のスバークリング・ワインが使用されてもいる。 S氏から、ココ・ファームのワイン各種についての詳細が書かれたメニュ一を読むことを勧められが、今年に入ってから老眼化がいきなりすすんでしまった身の目には細かな字を読み取ることが出来ず。 その夜にグラスで飲めるワインのリストが手書きで書かれたブラックボードを確認の上、ココ・ファームが造る白と赤を1杯ずつ注文し、味わった。 白は、「農民ドライ」という何ともユニークなネーミング。 日本の白ワインというと、かつては甘ったるいイメージしか浮かんではこなかったのだが、赤も含めて、栽培や醸造の技術革新と生産者の熱い想いにより、品質がダントツに向上。世界でも注目を浴びるまでになった。 まろやかで美味しい。 注文した二皿とも相性はピッタリ。 続いて注文したココ・ファームの赤は、ワイン名は忘れたが、幾つかの品種をブレンドしたもので、私の好きなジンファンデルも入っている。 イメージするジンファンデルの風味は感じられなかったが、食事と会話をスムースにしてくれるような柔らかさを感じた。 知らないで飲んだら、日本産とは感じまい。 (続く)

      ココ・ファーム・ワイナリー(2008)