赤 2014 自分が好きな食べ物のその理由を問い直す。 それぞれの旨味が引き出されているが故の、シンプルなのに複雑な味わいのもの。 色っぽさがある料理。スパイスを使えば良いわけではなく、何処と無く色気が漂う料理。それでいてあくまでも軽やかでなくてはならない(淡い、薄いというわけではない) これってもしかしなくても、僕がヴァン・ナチュールに求めるそれと全く同じ価値観であることに改めて沼にハマってきてしまっているなあと、半ば悲しみ、半ば喜びを感じつつも、今日飲んだババスのこのワインはまさにそれで、しみじみ美味しい。 もう10年もしたら、より伝説として語り継がれていそうなグリオットのエッセンスを孤独に啜る秋の夜。

O_L