ダックホーンのメルローはとても思い入れのある一本。 その昔、アメプラの無料特典の中に、ダイニングアラカードという、加盟飲食店の代金20%がキャッシュバックされるサービスがあり、美味しいお店とワインを求め、恥ずかしながら随分とお世話になったものです。 まだ食べログなんてものもなく、日本語版ミシュランもない時代、カード会社の月刊誌や特典ガイドは良い店を探すのに意外と役にたち、半年毎にレストランガイドが届くダイニングアラカードも食べ歩きに良く使いました。 その中で毎回No.1の評価だったのが、六本木のけやき坂にあった、イルムリーノ・ニューヨークというイタリアン、2007年頃に初来店し、何処にもないオンリーワンな雰囲気とサービスの高さに驚き、妻(当時はまだ付き合っていただけでしたが)と何度も通い、二人にとっても一番のお気に入りの店となりました。 そこで2008年頃にソムリエから薦められ飲んだのがダックホーンのメルロー、ナパ・スリーパームズ・ヴィンヤードで、一口で二人とも虜になりました。 時は流れ、ダイニングアラカードはサービスを終了、イルムリーノニューヨークも閉店してしまいましたが、ダックホーンは今でも思い出の一本です。長話になったのでそろそろ感想を。 ------------------- 開栓後、即、少量をテイスティング。凄まじい凝縮感ある果実味とアロマ。これは一筋縄ではいかないというワクワク感が押し寄せる！ 2/3をデキャンタに。昨日飲んだメオ・カミュゼは、茎を忌み嫌った師匠にならって完全除梗のシルキー感があったが、このダックホーンは2017ヴィンテージなのでタンニンも多少こなれ、それ以上のシルキー感とアロマの豊潤な饗宴、素晴らしい！ 味と香りは記憶をに強く作用するが、13年前の光景が甦る。思い出補正もあるが、多幸感に酔いしれる。 料理はローストビーフ、サルシッチャのオーブン焼きと合わせてみたが、意外にも、ブラックオリーブとヤギのフレッシュチーズガーデンに滅茶苦茶合いました。 ペリュトスと飲み比べてみたいなあ。 残りはバキュバンして、明後日変化を楽しみます。 追記 ヴィンテージは2017ですが、紐付けしたら2016になってしまってます。修正方法が分からないですが2017です _________________ 三日後に再飲。 初日の圧倒的な凝縮感とは違ったしなやかなアロマに。 意外なほどシルキーで滑らかな口当たり。 居心地の良い友人のような存在感になりましたが、骨格は強く料理によってボヤけることはない。 力強さと複雑さ、華やかの一方、仄かさや繊細さはあまり求めないほうがよいだろう。 うん、良くも悪くもカルフォルニアらしい。

mem********