小花のような香りとぎゅっと酸っぱさのある果実の香り。 飲むと、杏ジャムのような果実感ぎゅっ！ そして余韻にはほのかにだけ甘い蜂蜜のような甘さに、スッと抜ける花の香りから、ウインクしてる蜜蜂を思わせられます。 そして優しいタンニンからはほろ苦いような、 でも優しいような、実家のような少し古い家が 浮かんできて、帰ってみようかな、という気持ちやら、やっぱり帰りたくないなという、よかった思い出、よくない思い出が入り混じりながら。 でも最後にはふんわりどちらも包み込み、 西陽で色ボケた畳で気持ちよく眠っているような気持ちになります。 登場人物は飲み手によって変わりそうですね。 私の目の前には誰もいません。 でも、外のトラックの音や、鳥、犬の声、隣の家の戸が閉まる音、どっかのおじいちゃんが魚焼けたから食ってけー って言ってくれたらいいのになー。 と、感じてる自分だけ。 さて、また西陽が畳を色褪せにきたな…。

ワイン太郎（30）