『No.675　ユニークと取るか、駄洒落と取るか』   昨日からの集中豪雨で尋常じゃない被害を受けた南九州。自分が住んでいるところはまだ大きな被害はなかったけど、隣の熊本県は大変なことになっていた。 熊本はとても良い街で僕は大好き。程良く都会で、その上街並みもすこぶる文化的。コロナの影響でこの最近行けずじまいだったのが悔やまれてならない。 また、行ける時が来たら、絶対行こう！それまでは熊本の方々、頑張ってください！出来ることをとことんやらせていただきます。 話は急に飛んでしまうのだが、そんな今夜の夕飯は… ・パエリア ・海老シューマイ ・オクラと卵のスープ そして今夜は久々にイタリアのラミディアの新キュヴェであるムーントニック2018年をお供に。本来なら、昨夜が満月だったので、またこうやって満月をささやかに祝えるようにという次第でのセレクトである。 土着品種であるモントニコ100%の一本。ちなみにムーントニックの名前の由来は、モントニコから...このセンスをお洒落と取るか、おじさんの駄洒落ととるかは、あなた次第ってとこで。 まぁ、でもエチケットはモノクロの月とレモン的な柑橘系がきれいに描かれているので、こういった面ではお洒落さんじゃないかと思ったり。そんなこんなで、抜栓し、グラスに注ぐ…ほぉ、少し濁りを感じる美味そうな色合い。どれどれ、香りはどんなかな...ん？香りを嗅いで、思わずエチケットを見返す。 柑橘感が思ったよりないぞこれ。ちょっと桃やバナナのようなトロピカルで甘い香りが...そして一口...あらまぁ、味わいもエチケットを覆さんばかり。おいおい、味わいもしっかりトロピカルじゃん！ 美味しいんだけど、思ったものと全然異なる味わい。モントニコって初めていただくんだけど、こんな味わいなんだねぇ。なんだか嬉しい裏切り。ムーントニックという名前やエチケットからはキュッと口をすぼめてしまいそうになるキュートな酸味とコリっとしたミネラル感で、爽やかに楽しめるもんだと思ってたけど、実際はフルーティな味わいでフレッシュ感もたっぷり。それでいて甘さ自体はわりと控えめで、スルスルっといただける滋味深い味わい。 実に美味しいのだけど、ちょっと食事のセレクトで失敗したのはパエリア。今回は魚のソテーをトッピングしたのだけど、どうにも魚の風味(冷えくささ)がワインで洗い流せず、若干口の中で喧嘩してしまう。 これが魚ではなく、ソーセージや鶏肉とかなら文句なくあったんだろうなぁ。失敗したのはそこだけ。海老シューマイとは不思議と抜群の相性の良さ。まだまだ勉強不足なのである。やはり食と酒は奥が深い。 今度は満月の時に思いっきり味わえたらと思う。それにしても、ラミディアのワインってとてもフレッシュだし、混じり気なしのピュアさが良かったりする。 ごちそうさまでした♬

カリヤカ・ズノリ