『No.733　果てしなくまろやか』   その昔、大好きなカレー屋があった。地元で珍しいスパイスカレーのお店。ほんと良く通わせてもらっていた。妻とのデートでも行ってた。そんなお店がちょっと遠くに移転してしまってから、なかなか行けずじまいになっていた。 そんな思い入れのあるカレー屋に行った。久々に食べるカレーは、あの時と変わらない...いやあの時以上に美味しかった！娘も美味しそうに食べてたし、何より妻がとても幸せそうに食べていたのが、嬉しかったりして。 また行こうね。 そんな今日の夕飯は... ・唐揚げと焼き鳥(近所の肉屋の惣菜) ・野菜スープ 今日は帰りが遅かったってこともあって、近所のお肉屋の惣菜を、野菜スープは妻の手作り。疲れてんのにありがとね。そして今夜はドイツのリタ・ウント・ルドルフ・トロッセンのマドンナ・リースリング・プルス2013年をお供に。大好きな作り手の一人、リタ・ウント・ルドルフ・トロッセンの久々の一本。楽しみだなぁなんて思いつつ。 王冠を開け、グラスに注ぐと、黄金色の液体。少しとろみがあるような。さてさて香りの方は...あらあらこれは柑橘系の香り...うーむ金柑かしら。そして奥底からはバニラのような香りも感じたりして。そして一口...うわっ、これは実にトルクフル！どっしりとしたハチミツや金柑、そして林檎的な風味にキュッとくるアクセント的な酸味、そしてこれまた奥底からふんわりバニラのニュアンス。最後にほろっとくるほの甘さ。そしてとてもまろやかな液体の印象。熟成された梅酒的な要素も。 なんだか凄みや風格すら感じさせる風味。そしてどこまでも果てしなく感じられるまろやかさ。かといって食事の邪魔さを感じさせない辺りは流石の一言。これは美味しい。 唐揚げとも合うんだけど、どちらかというと甘辛いタレにつけた焼き鳥との相性がとても良いなぁと思う。特に鶏皮との相性が抜群のような感じかな。 しっかりしたボディに豊かな風味とまろやかな口当たり。それでいて味わいはやさしく包み込むような感じ。キリッとしたリースリングも美味しいけど、こういった熟成がなせる技の味わいもまた良しと思うわけで。 また飲めたらいいな。ごちそうさまでした♬

カリヤカ・ズノリ