味わい |
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香り |
ワイン名 | August Kesseler Pinot Noir |
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生産地 | Germany > Rheingau |
生産者 | |
品種 | Pinot Noir (ピノ・ノワール) |
スタイル | Red Wine |
2020/10/11
(2014)
17年に現地で買ったピノ・ノワール。熟成6年で最高に美味しくなっている。他に何もいらないくらい。 秀麗な口当たり、静謐な深みさえ感じる奥行き、どこまでも続く余韻。 ツヴィーゼルのインシエメで飲むと本当に相性が良い。温度が上がると渋みが出てきて味の輪郭が増す。赤身の肉、鹿と合わせたい。 アウグスト・ケッセラー、高いけど日本で買えるようにならないかなあ。 一週間経っても全くへたらない!冷蔵庫のポケットに入れておいたのに。アタックに赤いベリーのほのかな酸味、それからグリセリンのようなアルコール感が来て全体を際立たせ、決して荒くならず、それでいて最後に綺麗なタンニンを残す。 ラインガウのワインには華がある。どこか突き抜けたような明るさがあって、暗い陰がない。上品で明るく、何も知らない訳ではなく、かといって悪ぶりもせず、己の出自に誇りをもって胸をはれるような貴さと言ったら言い過ぎか。 不思議な話で、これがピノ・ノワールかシュペートブルグンダーかと問われたら、前者だと答える。グルナッシュとガルナッチャ、シラーとシラーズが同じなようで同じでないように、ピノ・ノワールとシュペートブルグンダーも異なる。その上で、このワインがピノ・ノワールと表記していることは、作り手の思惑はさておき飲んで腑に落ちる。では、ブルゴーニュのピノ・ノワールみたいか?と問われたら、このあっけらからんとした明るさからして違うと答える。ブルゴーニュにはどこか沈思黙考とか信仰のような人を黙らせるところがある。このてらいのない明るさは伝統から来る矜持ゆえか。
2017/09/10
(2014)